コロナ禍の中を車中泊釣り

初日の泊地 千曲川 河畔

2020年春から始まったコロナ自粛がようやく解除された(はずな)ので、旅釣りに出かけました。冬季の私的避寒自粛がコロナ自粛につながってしまい、実に約半年ぶりの旅釣りになりました。

上越市直江津港"東埠頭漁港区東岸壁"でアジを狙う

2020年6月1日 (月曜日)
前日に家を発ち、途中で 上山田温泉 に入って、千曲川の河原 で寝ました。ゆっくり起きて、途中の道の駅で自炊朝食を楽しみ、妙高の山の残雪を眺めながら、旅気分を満喫してしまい、釣り場に着いたらお昼を過ぎていました。



今回ここでは、自作ドライペレット を使っての実釣テストが主題です。あわよくば、釣った小アジかイワシを泳がせて、以前にここで 実見したマダイ(2018.05.15) を狙う、という野望も胸には秘めていました。

まずは、ペレット用コマセカゴ 仕掛け2種のお試しです。メインラインはどちらもPEを使います。


天びん内蔵のドライペレット用コマセかご
天びん下部にナスオモリ10号をぶら下げ、天びんから吹き流しで3本針のサビキをたらします。10号浮きで流すので、いわゆる"投げサビキ"に近い釣り方になります。タナの調整は ボケない浮き止め で自由になります。

フロート内蔵のドライペレット用コマセかご
6本針のサビキの下にオモリ15号を付け、上にこのカゴをセットして投入します。糸の出ている方向を知るために、仕掛けの上にフリーにした 木球浮き を通しておきます。この仕掛けは常に底付近を狙うもので、 類似の市販品 があります。

投入してみると、①の方は吹き流しのサビキ仕掛けがラインやコマセカゴに頻繁に絡みます。着水前にラインの出にサミングでブレーキをかけてみますが、完全には絡みが治まりません。原因は・・・、天びんのループの隙間を半田付けで埋めていなかったのは明らかにダメ。他には、天びんが空中で回転していることが疑われます。真因は不明ですから、要追及。

②の方は特に問題なく機能しているように見えます。

カゴからのペレット放出は、マァマァかな。中に残ったまま回収することが多いので、もう少し出易くした方が良いのかも、です。
いろいろと考えながら投入を繰り返しますが、肝心の魚信は一向に無し。まぁ、周囲を見ても、たまにポツッ、という程度なので、魚影は薄そうです。ケミカルライト を使ってまで粘ってみたものの、当方カンパイ。
風呂に行って戻って、釣り場でオヤスミナサイ。釣れていないせいか、夜は人がごく少なくて静かな夜が快適だったです。

糸魚川市能生港へ移動してアジを狙う

2020年6月2日 (月曜日)


就寝中の夜中に雨が降ったので、車の周りは泥んこ状態になってしまっていました。長靴を履いて薄明の頃から釣りを再開し、時折パラつく雨にも負けずに頑張ってみたものの、前日同様に芳しくなく、ブッコミ仕掛けの沈降中に、交通事故のように釣れたサバ1尾が午前の釣果。




アミコマセで教科書どおりの投げサビキを続行していた隣人には、時折コノシロ、ヒイラギ、まれに小アジが釣れていました。


私の使うペレットは、どうも魚に好まれないのではないかと疑われるようになってきました。昨日来やっていたのですから。タナもお隣さんに合わせてみたのです。昼前には続ける意欲を失って、移動を決定。


西に向かって走りはじめると、日本海は穏やかに輝いて、何ともきれいです。トイレが見えてきたので、止まったついでに水割り付のランチと昼寝でリゾートタイムを満喫。




こんなに安い天国は、やはり 常設ベッド+ソーラーパネルと冷蔵庫搭載の 車中泊キャンパー のおかげです。他人から見たら貧乏臭く見えるのかもしれませんが、本人が楽しめればいいのです。自分ファースト!!  トランプ流かな。


目覚めてもすぐに走るわけにはいかないので、酔い覚ましタイムに、目の前の浜でキス仕掛けを使った漁業資源調査に興じました。いやぁー暑いのなんのって、さすがに6月になると日射は強烈です。




ネズミゴチくらいは掛かるかと思いきや、流れ藻との戦いに終始して、魚類の生息は確認できないままに終わりました。


汗をかき3時間以上経過したので、とりあえず温泉に浸かって善後策を考えることにしました。向かったのは"長者温泉 ゆとり館"。




急傾斜の狭い山道を登ってたどり着いたら、玄関に張り紙。「県外者お断り」。どうしてWebサイトで告知しないんです?、何のためのサイトですか。日本国中に光ファイバー網を張り巡らせたのに、価値無し。


そこから西の富山方面に向かうと、風呂までがかなり遠くなるので、仕方なく直江津に戻ることにしました。この時点で、今回の旅釣りの失敗を覚りました。


それでも、釣り人の性です。能生漁港が見えてきたら、ちょっと覗いていくか、ですから。後で知ったのですが、ここは新潟県管理の第3種漁港なんですね。だから広いし、地元漁船が使わない岸壁では、空いていれば釣りができるのでしょう。




ここでお話を聞いた人に誘われるようにして釣りをしましたが、私の延べ竿に1本針の米粒イカでは、ついぞ小鯵は釣れず、クサフグに遊ばれて終わりました。




湯水のごとくアミコマセを使って底を狙っていた隣の社長さんは、クサフグに混じってポッポッと小鯵を揚げていました。でも、コマセとアジが等価交換以下に見えましたが・・、まっ遊びということで。こんなことにコスパを持ち出すのは野暮というものですね。もちろん口には出さなかったのですが。はい、負け惜しみです。


直江津に戻って 風呂 に入って1日が終わり、直江津港東埠頭漁港区北向岸壁 に停めた車のベッドにもぐりこんで情報収集していたら、戸田の温泉 がこの日から再開したとのこと。急遽、翌日は西伊豆・戸田に向かうことにしました。


それにしても、首都圏のお客が来るのが当然の伊豆の♨が再開しているのに、新潟県の山中の♨が未だ全面再開しないとは・・・。いい加減にしてもらいたいですよ、統一性のない対処に振り回されるのは勘弁です。



西伊豆・戸田湾でアオリイカを狙う

2020年6月3~5日 (水~金曜日)

 2020.06.03

未明の直江津港に着いた釣り人が、3時頃から隣でゴソゴソバッタンやってくれました。まぁ、公共の場所なので文句を言ってはいけませんね。薄明の岸壁で起きだして、その御仁に聞くとアジングだそうな。んー、午前3時からアジねー、難しそうなロッドワークで頑張っていらっしゃいましたが・・・、ご苦労様でございます。

出発進行!!
早朝の信越県境を越えて長野市を駆け抜け、山越えにかかった長和町での居眠り回避の朝寝を挟んで走り続け、暑い盛りが終わる頃に戸田に到着。立入禁止表示のある釣り場を何か所かチェックした結果、この日の釣り場はここに決まりました。



さっそく小魚を釣り、続いてアオリ仕掛けを竿下に垂らして、形は整いました。本当は自作の仕掛けでアオリイカに挑むつもりだったのですが、地元の人から「今年はイカが少なかったし、もう終わりだ。2.3月の方がまだ良かったな。」と聞かされたので、なんとか1杯の気持ちを優先して 市販仕掛け を使用しました。

活き餌は、はじめ 小サバ(※) を使ったのですが、元気が良すぎて仕掛けを絡ませるので、ネンブツダイに変更しました。実釣で初使いの 下あご掛け が効いて、従来の上あご掛けと比べて、餌持ちが格段に良くなりました。こんな小技も役に立つもんですね。


とはいえ、ネンブツダイがちょっとでもくたびれてくると、ハコフグの攻撃を受けてかじられます。偏光グラスで海中を覗くと、3尾のハコフグが非力なネンブツダイを取り囲み、集団で暴行傷害に及んでいました。


アオリイカだけに的を絞ると空振り三振の可能性が高いので、沖目に活き餌を投げ込んで泳がせも並行して行いました。こちらはアピール力の大きな小サバを泳がせてあったので、ラインにも動きが見えて、分かりやすかったです。活かしバケツに入れておくより、動けて呼吸できるせいか、餌持ちも良かったです。


ブッコミ投入時のショックで 活き餌を弱らせない ための 木球浮き も効果を発揮しましたが、少しブレーキ力が不足で、投入時に手前に戻される程度が大きかったです。これは要改良です。


夕マズメの絶好時、まだ辺りは十分に見えていました。と、突然アオリイカ狙いの竿先が、鈴を鳴らして海面に突っ込みました。自作の 木製竿掛け は持ちこたえましたが、手に取った竿が起こせませんし、リールが巻けません。PE1号の強さを再認識しました。


完全にロックしてしまったので、ラインをフリーにしてしばし待ちました。ドラグを再び締めて、ラインを巻き取りながら、エイヤッと竿をあおりましたが、びくともしません。根に潜られてしまったようです。


集まってきたギャラリーが、その正体を推測してくれましたが、獲り方は教えてくれませんでした。しばらく放置して、またまた竿をあおると、、、ふっ。巻き上げた仕掛けはボロボロに壊されていました。クソッ。




結局この日もいつも通りに釣果はなく、風呂へ行って戻って、現場で就寝。


 2020.06.04



未明に起きだして、ブッコミ泳がせ・アオリイカ活き餌泳がせ垂らし、2種の釣りを再開しました。夕マズメより朝マズメの方が良い、とは誰に聞いた言葉か忘れましたが、なんとなく正しいような気もします。それゆえ、そこそこ期待はするのですが、あまりに貧果が続くと、ハイハイ朝がどうしたの? というヒネクレ根性になってしまうのは無理もないですね。




期待薄の昼間は直射日光を避け、ドアから吹き抜ける風の中、車内で読書にいそしみました。ちゃっかりと竿先に鈴を付けて、泳がせ釣りも、竿下のアオリイカ狙いも継続していたのですが、そんな横着者に真昼間から付き合う奇特な魚や烏賊がいたら、是非ともお目にかかりたいもんですね。

暑さが和らいだ頃から活き餌の小魚を釣って補充し、戦闘モードに突入しましたが、どうやら私一人で相撲を取っているような雰囲気になりました。



夕焼けショーを鑑賞し、夕マズメも終わりに近づき、辺りが未だかろうじて見える頃、事件は起きました。話が長くなるので、この続きは 別記事 とします。

結局この夜もこの岸壁に寝ることになりました。

 2020.06.05




旅の疲れが起床を妨げ、目覚めた時、あたりはすでに薄明でした。急いで仕掛けを投入して釣り開始。ほとんど支度時間が要らないので、この便利さはこたえられませんねー。


黙々と仕事はしたのですが・・・・・。この朝も慶事は起こらず、しめやかな終焉を迎えました。ご愁傷さまでございます。


やはり同じ場所にへばり付くのも2日間ですね、私の限界は。1週間も居続ければ結果が出るのかもしれませんが、モチベーションの維持が難しいです。これがイカンのかなー。


朝マズメが終わると、粛々と片付けて、撤収しました。今回は活かしバケツの小魚たちも、前夜の事件に免じて、無罪放免で放流となりました。





釣り場を離れる際には、地元の人のご指示により、なぜか私が立ち入り禁止措置を施して退去しました。意味不明。釣り場でコロナのクラスターが発生しますかね? もう少し科学的な思考をした方が良いように思いますが。


ここ(磐田市)ではコロナ自粛は終わっていました

帰途は、途中で 福田漁港 に寄って、似非ビール付きランチと読書+昼寝を楽しみ、予定していた釣りはしないままに自宅を目指し、安着となりました。


結局、今回の旅釣りではまともな物は何一つ釣れずに、ちょっと重い物を1尾タモですくっただけでオシマイ、ですかー。



小サバ(※)

釣り用 自作ドライペレットコマセの有用性について

前日までの直江津港で使った残りの自作ドライペレットを、戸田での活き餌用小サバ釣りで集魚剤代わりに撒きました。水面に浮かんだドライペレットは、吸水して順に少しずつ沈んでいきます。

1st  そこに小サバの群れが突っ込んでくる、そこまでは効果ありです。視覚効果ですね。

2nd 次いで、全体の2~3割が口に吸いこみます。嗅覚は拒否していないことが分かります。とりあえず味覚器官は口中にあるので、口に入れてみるわけです。アミコマセなら10割ですから、かなり割が悪いです。
3rd そしてその後が悲惨です。口に入れたドライペレットは、ほとんどすべての魚が、ペッ と吐き出してしまいます。そんな馬鹿な、、。味覚は×ですか。

この自作ドライペレットコマセの主材料である米糠は集魚剤に普通に使われる材料ですし、味付けはカタクチイワシとアカアミ+オキアミの塩辛汁です。どれもNG材料ではないはずです。では何が気に入らないのか?? あとはテクスチャーしか考えられません。硬いのか??


ペッと吐き出す時点でも、ペレットの形は崩れていないので、その硬さが違和感になって嚥下しないのでしょうか。


衝撃の事実を突きつけられ、オリジナルの自作ドライペレット路線は、暗礁に乗り上げてしまいました。味の付いていないパン粉は(多分)良くて、これはダメですかー。また研究課題ができました。道のりは遠い。


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